雲界迷宮街の片隅遊戯迷宮

VOCALOID(作品の制作エピソードなど)やゲーム・日記中心のブログ

「Octopussy」という闇を切り裂く力

VOCALOIDオリジナル曲制作秘話




タイトルからみて第一印象は、「たこルカ」的要素と言って可笑しくない。
実際、ニコニコでは少しの間たこルカタグが付いていたが他の誰かが消していった。
確かに今まで流行りものネタと一線を画してきたというスタンスからみれば今回は珍しいケースといっても可笑しくない。
でも、やはりそこに自分らしさだけは残したいと思っている。
たこルカ」といったら明るいイメージが大抵だがこれの場合は悲壮感が漂う暗いイメージ。

さて、「オクトパシー」という言葉は知っている人なら知っているだろうが、あのロジャー・ムーア主演の007オクトパシーを連想していただろう。それはその通りである。
実際、この曲の間奏が007シリーズのメインテーマのコード進行と同じであることは明白、国内のドラマで「古畑任三郎」シリーズのメインテーマもこのコード進行を採用していたのだし。
もちろん、今作の世界観はスパイアクション的なものがいいかなとは思っていた。しかし、どこかが違った。
主人公が巡音ルカだからそれならガンアクションと組み合わせるとどんなイメージかというと、昨年公開された「WANTED」のアンジーのイメージが浮かんだ。
ニコニコ市場にロックしてこれを登録したのもそういった理由があった。そして、「オクトパシー」(ここから先オクトパシーという表記はルカオリジナル曲とその世界観の要のオクトパシーという意味で使用する)という力も自分で設定したオリジナルのものでこの曲をイメージする数字として「8」を挙げている。
もちろん、蛸のイメージであるがこれは全方位対応のハンターという意味で使った。
途中、ゲーム&ウォッチのオクトパスのパクリシーンが出てきたのも理由がある。
オクトパスの大ダコの目的は潜水夫の手から沈没船の財宝を守ることにある。
そうすれば、オクトパシーに扮したルカが守護者と言われるのも分かるだろう。もちろん、彼女が守る少女はミクが扮している。ミクを触手で巻きつけているのはそのミクがニセモノだからである。それは、ボートの上で待機している別のミクが証明している。そのシーンで「私の守る人に化けても私の目は真実を見抜く」という歌詞が出てきているのもそう、ミクに化けて油断させようとしても私の目はごまかせないという見せしめ的なものである。ゲームのオクトパスではこれをミスと呼びミスをすると潜水夫が一人消えるという表現をしている。(ゲーム&ウォッチ・オクトパスの取扱説明書に記載されている)
実際、こうなると潜水夫の運命は1つしかない、そう、タコに食べられてしまうということだ。ここにも、狙う者は容赦なく屠るという表現が現われている。
ちなみに、冒頭の拳自殺したミクは少女の姉という設定だ。そうすることで残された少女、姉妹の妹の孤立という表現に持って行き、それを「オクトパシー」の力を持った女性が守るという風にしている。ちなみに、少女の年齢は10代後半ということになっている。

さて、途中で映画「WANTED」の話が出てきたが今作「オクトパシー」が描きたい世界観も「WANTED」のイメージが強く、さらに誇張するように「オクトパシー」の能力に全てが如何なる状況からも一撃必殺で命中率100パーセントという現実離れした設定になっている。もちろん、弾道が曲線を描く弾丸という表現も含まれている。もちろん、構成する要素こそそれを彷彿しているが背景は全く違う。
WANTED」では「1を倒して1000を救う」という言葉があるが、「オクトパシー」の場合は逆である。「1000を倒して1を守る」である。その1は少女であり1000は少女を狙う十人十色な動機を持つ亡者たちのことであり、その1000を1000の弾丸で倒すということだ。

今作の場合、クリップの制作で苦労した点はやはり素材不足といってもいいかもしれない。
確かに、全部で10枚も使っているしボリュームがありすぎるイメージがあるだろう。
しかし、を扱った素材絵でルカのものが世界観に一致するものが1つしかなかったのが実情だ。
なので、クリップでの描き方は「守るべき人」に重点を置いて描く形となった。
ルカの曲でありながらルカよりミクの絵が多かったのはそのためである。
しかし、それはそれでこの作品に説得力を持たせている。
ルカの歌に「私はミクを守りたい、守るために全てを賭ける」という意気込みを持たせることが出来るからだ。実際、私のルカ作品はルカは清楚なイメージでミクを慕っているという描き方をしている。
ルカの最初の作品である「Starting Faraway」はまさにその原点であり今作では最後にあの形を取ることで誰の力を持ってしてもあの2人を引き裂くことは不可能というイメージを持たせようとした。
巡音ルカ初音ミクの最強のフラタニティの力が炸裂して締める、これが私の狙った結末だったのだ。

ということで、今作はミディアムテンポながら踊れそうなノリに仕上げた。
しかし、もっとビックリしているのはこれを5分以内でまとめられたことにある。自分の作品はどんなにまともに作っても大抵6分を超えてしまう。それが、このミディアムテンポで5分以内というのは正直自分でも驚いている。
あと、この曲はどこか前作の「君にサヨナラ」を思い出させるようなものが混ざっている、というより余韻が残っていると言った方がいいかもしれない。曲の始まり方と「サヨナラ」というフレーズはどこか似ている。
余談になるが、G-Fac.に参加していた時ちょっとしたことから「君にサヨナラ」の巡音ルカバージョンも作った。当然これは動画作品としては公開されていないしG-Fac.のサイトでも公開していない。それをちょっと公開してみる。ちなみに、英語フレーズはエキサイト翻訳で無理矢理作った。

君にサヨナラ(巡音ルカ版) powerd by ピアプロ

最後に、この「Octopussy」という曲の制作について触れておくと実際制作期間は短い部類だった。
というのも、ある程度この曲の世界観が完成されていたためであり歌詞も意外とスイスイと出てきてあまり苦悩して考えるようなことはなかったからだ。
あと、ニコニコの紹介文でも書いたが、この曲を作っていたら急に見たくなって「WANTED」のDVDを買ったとあるがまさにもうこの時のルカがアンジーに見えてしまうほどだった。
それ以前に、トラスティベルのロンドやFateのライダーに端を発しているように浅川さんといえばカッコイイ女性像をまず思い浮かべる。それがを持たせたらとなると考えずにはいられなかった。あらゆる状況に瞬時に対応し、そこからの引き金を引き、放たれた弾丸が曲線を描いて標的を確実に貫くというスタイリッシュなアクションを演じているという姿を。もう既にそこには007を思わせる要素は1つも存在していなかった訳である。そうまでして描きたかったのである。

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ここからは、この「Octopussy」のストーリーを語ろうと思う。
最も詳細に語るためかなりネタバレ的になることをご容赦願いたい。

【Octopussy・ストーリー】
かつて希望に満ち栄華を誇った世界、
しかし人の心から愛というものが形骸化し始め、それにとって代わったのは「欲望」だった。
秩序も形骸化し、時代は欲を満たすためには争いや襲撃で他者から奪って勝ち取るものとなった。
それによって命を落とす者も多かった。信頼する相手すら時が経てば敵に回ることも珍しくなかった。
「麻薬」「殺人」「強姦」「人身売買」「暗殺」といった行為が横行し、もはやこの世界で生きていくためには己の欲望のためには人を思いやる心を捨てなければならなかった。

その世界に咲いた二輪の花ともいえる美女姉妹がいた。
姉は20歳、妹は16歳くらいでその姉妹は絶世の美女とも言われた。
しかし、欲望渦巻くこの世界では彼女たちも例外なく欲望に目がくらんだ者たちに狙われ襲われた。
彼らもまたその動機は十人十色でその数も膨大であった。
自分のものにするため、人身売買でお金を得るため、美しさに嫉妬する者から依頼料を貰って暗殺をするため、強姦や陵辱で欲を満たすためなど。
「もう、逃げられない」
絶望した姉妹の姉は少女である妹の眼前で拳口を左の米神に押し当てて引き金を引き、自ら命を断った。
残された妹は、突然の眼前での姉の死に慟哭した。
唯一の肉親である姉を失い、亡者たちの標的は少女である妹に向けられ、悲しみと絶望の底へと叩き落された。
それでも、少女は亡者たちから逃げ続けることを試みた。しかし、捕まるまでもう長くないことを悟っていた。
亡者の1人が少女に飛び掛かった、その時のこと…
どこからか飛んできた弾丸が少女に飛び掛った亡者の米神を貫いた。
そこに現われたのは一人の女性、年齢は20代前半で彼女は自らを「流香」と名乗った。
流香は少女に言う。
「貴方は、私が命に代えてもお守りします」と…
少女は、流香に自分を美紅と名乗った。
美紅を襲う亡者たちの群れ、その群れに対して流香はから弾丸を発射する。
その弾丸は全てが確実に相手の急所を貫いていき、さらには弾道が曲線を描き遮蔽物を迂回してその向こうにいる亡者をも一撃で仕留める。
彼女には特別な力が備わっていた。周囲を見渡すと大抵存在する死角、それが流香にはない。
鋭い感覚が死角を完全にカバーし、さらに相手の行動を完全に読む力、相手の仕掛ける偽りの姿を見破る鋭い目、どんないかなる状況にも適応しその状態からの引き金を引いて撃ち出す弾丸が確実に標的の急所を貫く鋭い感覚。さらに8つに分身するほどの速い身のこなしで確実に複数の標的を貫く。
この力は流香自身が己を極限にまで磨き上げることで身につけた力、やがてこの力を「オクトパシーの力」と呼ぶようになり人は、それを恐れた。流香こそ、最強の守護者「オクトパシー」と呼ばれた。
流香もまた、亡者たちによって肉親を殺されて孤独の身だった、しかし美紅との出会いで「守るべき大切な人」を見つけた。それは、美紅も同じで美紅にとってもう流香は亡き姉の代わりであり新しい姉のような存在である。
亡者たちから逃れるために、2人は逃避行を続けた。
そして亡者が現われては流香のが全てを1人につき1発の弾丸で確実に葬り去っていく。

逃避行と亡者の撃退の繰り返しが続く中、美紅は終わらない戦いに身を晒す流香を心配し始める。
「あんなに傷ついても戦っている、なのに私は彼女に何もしてあげられない、私はどうしたらいいの…」

そして、苦悩の末に美紅はついに決断する。自らもを取り共に戦うことを決意したのである。
そして、それは美紅に異変をもたらした。美紅の感覚が急速に研ぎ澄まされていき無意識のうちに握り締めた銃を空中から襲い掛かる亡者めがけて撃った。
その弾丸は曲線を描きながら一撃で亡者を葬り去ったのである。
そして、美紅は悟った。自分が第2のオクトパシーとなっていたことを。
ここに、2人は小さいながらも固い絆で結ばれた。そして2人は超人的な感覚のままに次々と亡者の群れを百発百中で葬り去っていったのだ。

ストーリーここまで


そう、この曲はラストで途中から初音ミクが登場する。
守られる少女という位置づけであり、後に固い絆で結ばれ少女もまたオクトパシーの力を持つという設定に基づいている。

最後に、いつかこうして巡音ルカ初音ミクが2人で1つというプロジェクトをやりたいと思う。
既に、クリプトンさんにも問い合わせ済みだし、亜種やたこルカが考え出されたりするのが容認されていることを考えれば問題はないものと判断できると思ったからである。




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tags : 巡音ルカ 初音ミク WANTED オクトパシー たこルカ 曲線  ミク ルカ 

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プロフィール

夢永美朱

Author:夢永美朱
趣味は映画・音楽鑑賞(制作)とテレビゲームです。
ニコニコ動画で「夜色P」というP名を命名して頂きました。
宜しくです。

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