雲界迷宮街の片隅遊戯迷宮

VOCALOID(作品の制作エピソードなど)やゲーム・日記中心のブログ

初のオリジナル2部作、第1部「いつも笑顔な私のままで」

VOCALOIDオリジナル曲制作秘話

誰もが胸に抱いている、「無条件幸福」という聖書。
確かな定義は無くとも、それぞれが望んだ幸福を得るべく真剣に生きている。
しかし、その道は決して平坦ではない。
誰もが望む「己の幸福」、そして「他人の幸福」。
誰もが共有する「幸福の笑顔」という感情、「悲しみの表情」という感情、
その意味をもう一度改めて問い、その上で「感情の共有」というものを強く持ち続けたい。
それをこうして描くことは、「死ぬまでにしたい10のこと」の1つに数えられるといっても過言ではないほどやりたかったことである。
長い時をかけてその最初の1つがこうして完成した。





正式なボーカロイドオリジナル作品は、前作「Octpussy」以来半年ぶりであるが、その半年はずっと現在進行形だった。
これは、「遠く離れた幸せ」というプロジェクトで自分の中で暴れていた潜在的感情を形にするものでもある。
ボーカロイドの実現、それが叶えてくれた長年の夢である。
最も描きたかったものが本当にこうして形に出来たことを嬉しく思っている。
そして、そのために立ち上げたコラボ(厳密にはコラボ自体としてはこれは最初の目的)では10人以上の絵師さんが参加してくれた。
自分がもっともやりたかったことを実行に移すためにこれだけの協力を得られたことは今まででもっとも人を信じてよかったと実感できることでもあった。
何故なら自分自身絶対にあり得ないと思っていたからだ。

この半年、曲自体は完成にはそれほど対して時間はかかっていないが初めて1プロジェクトに2曲という初めての試みだけあって動画面でそれを最大に引き出すことに専心したため完成にはかなりの時間を要した。当たり前である。協力してくれた絵師さんだってそう多くの時間を割くことは難しいし絵を完成させるのもそんなに簡単なことじゃない。
自分が全然絵の才能がないから、他の方の絵のスキルに依存せざるを得ない。
それなのに、私は安易な妥協を避けるという強硬的な姿勢で臨んだために沢山苦労させてしまった。
苦心して折角作り上げたのに、何度もやり直しを命じたりした。絵すら全く描けない凡人の分際で贅沢なお願いばかりしてしまった。正直断腸の思いでもあった。
それでも、皆自分が思っていた以上に真剣になって取り組んで細部の描き方まで質問してくるほどだった。
だから、こうして終わってからは感謝の気持ちでいっぱいである。
だから、動画化するならそれに応えるために自分も出来るだけのことはするつもりだった。
だから、完成までの時間が長引いても、その間に出来ることがあったら自分もそれを惜しまない気持ちで臨んだ。
その1つが、今回から新しい動画ソフトの導入だったのである。
そのために、約13,000円という高価な買い物をした。
理由は、今まで使っていたWindowsXPにバンドルされていたムービーメーカーに編集の限界を感じてしまったからである。その中でも特に自分でも気にしていたのが、時折ニコニコ動画に投稿した際に「歌詞字幕が見えない」という不満が寄せられたことだった。
それは、自分としてもとても反省しなければならなかったし、自分でも納得できなかった。だからこそ、ここで新しい試みとして別の編集ソフトに乗り換えるという手段に出た。
実質的な前作である「Fighting Days More Singing Days」は、そのソフトの体験版を使用して制作したものだったが、やっているうちに体である程度覚えて使いこなすことが出来た。
だから、今作では今までに出来ない演出をこれでもかと思うほどやった。
そうすることが、この動画を作り上げるために力を惜しまなかった絵師さん方に応えることだと思っているからだ。

まだ話したいことはあるが、それは第2部までとっておこうと思う。
この先は、追記で作品の中身について語ることにする。

今作「いつも笑顔な私のままで」のメインテーマは「幸せを求める者」、
主人公の女性は、極普通の23歳で美容師として働いていている独身でアパートで一人暮らしの生活を送っているというもの。ちなみに、この美容師という職業は実は絵師の一人に、職場で笑顔で働いている絵(どんな仕事かは任せた)をお願いしたのだが、その時のものが美容師(動画では、初音ミクが美容師で鏡音リンが客になっている)であるところからこの設定がついた。
そして、同時にこの作品では主人公の二面性を描くものとなっている。
どんなものかというと、人に気に入られる自分と本当の自分は決して同じじゃないということである。大抵の人はそうだろうが、例外としてそれが本心なこともあるだろう。
主人公が愛する人を、結ばれるあと一歩のところで失った悲しみ、それはあまりにも理不尽であまりにも深すぎる悲しみのどん底に叩き落されてしまうことだろう。勿論、時が過ぎても自身の時間は止まったままだろう。しかし、彼女はそれでもまだ若いから時間は多く残されているし時間は待ってくれないという現実を受け入れて次の幸せ(新しい夫を求めて)を求めて前向きに生きている。

歌では、そんな前向きに生きている姿と、愛する人を亡くした悲しみに落ちる姿が交互に描かれている。そして前向きに生きているはずの彼女がラスト近くで異変を起こし始めるのだ。
それが、この問いを生むことになる。
「果たして、彼女のその生き方は本心なのであろうか?」

ここまで描いてみて、かなり疑問が残ったのは言うまでも無い。
特に、愛する人を失ったことがそうである。「何故彼は逝ってしまったのか?」という疑問、実はこれは見る者自身に自由な発想でその補完をしてもらうために敢えて意図的に省いたのだ。
そうすることで、この物語は見る者によって様々な世界観が構築できるからである。
敢えて挙げるとしても「死」にいたる要素なんて無限大にある。
事故、殺人、多様化するウィルスや病気、挙げれば本当にきりが無いくらいた。
そんな愛する人を失う悲しみを押し殺して生きようとしても結局それがただの強がりだったとしたらいつかは何らかの形でそれが抑え切れなくなって噴出してしまうことだろう。人に気に入られたいがためとはいえ別の自分を演じながら生きるとはそういうことでありどこかで負担がかかっている訳だから。作品では、とうとう最後まで彼女は本当の自分を必死に押し殺し通した。そして、彼女のエピソードは終りなのだがほんの少しだけ実はまだ残っている、それを残したまま第2部へと続いていくのである。


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tags : 初音ミク 幸福 

コメント

お久しぶりです。(^ω^)/
そして、動画完成おめでとうございます。m(_ _)m

所で、待っている間に、zoomeの動画をある程度見させて頂きましたが、
かつて見たことのない、シュールなプレイ動画でした。(((゜m゜;)))
まぁ、と言ってもプレイ動画はほとんど見ないのですが・・・。
字幕があったり、ミクちゃんが喋るか歌うかしていてくれると、良いのですが
本当にプレイシーンだけだと、間が持たない様な感じでして。<(^^;
だから、個人的には、実況プレイが見たいです。
鬼畜実況、という感じで良いのでは無いでしょうか。^^

では、ついに出来た動画のことですが、
ピアプロにも感想書いてしまっていますが、本気で凄いと思いました!
まさに妥協のない美朱様の鬼っぷりが発揮されたのだな、という感じです。ww
完全に一つの作品を作り上げるためだけに、
多くの人が力を出した、という感じですものね。(´ω`)

ただ、オープニングの注意書き表記の所なのですが、
無音ではあまりに寂しいので、
本編に差し障らない程度に音が入っていると良いようにも思えました。
音量を大きくしすぎて、
出だしでギャー(゜Д゜)、とならないような予防にもなりますし。
例えば、鳥のさえずりとか、そうでなければ・・・、う~ん・・・、
あくまで例えばですが、ミクちゃんが甘く囁いてくれるとか・・・。(*´ω`*)

あと、歌詞ですが、見易くなったけど、字自体が小さいので
見難いと思われるかもですね。
※を見てると、携帯で見られる方は、
大きさ以外では、文字の色によってずいぶん見易さが変わるみたいです。
でも、そのことが作品にも影響したりしますしねぇ。(´ω`;)

何だか、いちゃもんを付けに来てしまったようで、申し訳ないです。m(_ _)m
何とか、言葉の裏の裏を読むような勢いで、
一視聴者からの応援文と見てやって下さい。(^^;)ゞ
それでは、第二部を心待ちにさせて頂きますね。<(^ω^)

2009.08.03  冬影 近  編集

>冬影 近さん

いつもありがとです(^-^)
実を言うと自分は「実況プレイ動画」のアンチ派でアップロード者の生の声とか混ざってるのって好きじゃないんです。当然、ネット始めてから自分の生の声なんて聴かせた事も無ければなければこれからも聴かせるつもりは毛頭ないです。もしやってたら初音ミクが実用化する前に自分の曲を自分の生の声で歌っていてもおかしくないですからね。DTMを始めたのは6年も前、それ以前に作曲を始めたのも15年くらい前の話ですし、だから、初音ミクが実用化して始めて歌入りの曲を作るようになったように自分の声を聴かせることはないです。m(_'_)mゴメンチャイ
ニコニコでプレイ動画検索するときも「-実況プレイ動画」という言葉を辞書登録して除外検索を簡略化しているくらいですから。
その代わり1つ変わったもので初音ミクに実況プレイをさせるって動画なら1つだけあるんですが。
あと、プレイ動画の半分は本来流れているBGMと異なるBGMを流していてそういう気分変えなものとか多いですよ。

初音ミク曲のオープニングの無音は以前にもやったことあるんですが別の曲を流すのは今のところ抵抗があるかなとは思ってます。音声はギリギリで大きめで統一してるんですがどっちみち2部作ではこの路線を貫いていくつもりです。歌詞の文字も同様で今回はPCから見ることを前提にするつもりです。ただこの先はまたいろいろな字幕パターンを考えていくと思いますのでその辺は今後をお楽しみにってことですので。
それから、ピアプロコラボのメッセージもありがとです。
読ませてもらいましたのでまとめてレスってことで。
んじゃ(≧▽≦)

2009.08.03  夢永美朱  編集

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プロフィール

夢永美朱

Author:夢永美朱
趣味は映画・音楽鑑賞(制作)とテレビゲームです。
ニコニコ動画で「夜色P」というP名を命名して頂きました。
宜しくです。

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http://twitter.com/miakayumenaga

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