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オリジナル2部作完結編・「遠い彼方へ消えた願い」が描くもの

VOCALOIDオリジナル曲制作秘話

m.y.s.f.vosc projectの発足から7ヶ月、ようやくその最初にして最も大掛かりなプロジェクト「遠く離れた幸せ」は全ての使命を終えた。
初めて自分でピアプロコラボを立ち上げて、私の創作史上最大の規模で動いたプロジェクトとしてこの「遠く離れた幸せ」2部作を完成させることが出来た、それも私に力を貸してくれた多くの絵師の方々のお陰である。



このプロジェクトは、絶対に最後までやり遂げたかったという信念があった。そういうより、もし頓挫したままで死ぬようなことがあったら私は絶対成仏すら出来なかっただろう。
さて、このvosc(ボスク)というのは、vocaloid original song colaborationの頭文字をとったものである。
オープニングで普通なら「m.y.s.f. project presents」というクレジット表示をいつもしているが、この2部作では「m.y.s.f. vosc project presents」と表示している。
これは、力を貸してくれた多くの絵師の方々あってこそできた作品に対して感謝の意を込める意味で表示している。(最も、コラボ名はそうであったが)
しかし、7ヶ月という時間、出来上がるための道は決して平坦ではなかった。
この創作活動はインターネットという媒介を通して行われているために、相手の情報の知る範囲が制限されており。それによって相手が安定してピアプロにログインしてくれるかどうかか分からないという難点があった。
最悪の場合、他界(ピアプロに投稿したりそのための絵を描くための体が無い)なんてこともありうるわけであり、誰か1人欠けてもプロジェクトの頓挫になりかねない状況では常にこれが不安材料だった。
私が出来ることは、可能な限りログインして新規投稿やメールでは知らされることの無いコラボあてメッセージを常にチェックしたりしていた。
勿論、1つのプロジェクトの完了に数ヶ月もかかってしまうのだけは避けたかったから可能な限りインしておくしかない。誰だって生活がかかっているからピアプロコラボ向けの活動にそう時間が割ける訳じゃない。それに、絵の内容の改善点を自分は今回あまりにも多く見落としていた。それが描き直しを何度も依頼することになり、その度に断腸の思いだった。
他にも、自分の楽曲やコラボの絵にタグによるいやがらせを受けたこともあり、ピアプロに対する不信も持ってしまった。そして絶望までしていた。

この長期化の原因はおそらく私にあるといってもいい。
状況を把握し切れなかったこと、絵のオーダーで内容が二転三転しすぎたことなど、反省点や課題は多く残された。
ただ、今回のような大掛かりなプロジェクトは今後そうないと思う。
むしろ、小規模で肩の力を抜いてやってもらうオーダーをするかもしれない。

そして、協力を惜しまなかった絵師の皆様には心から感謝したい。
私の生涯で最もやりたかったプロジェクトのために死力を尽くして協力してくれたこと、ずっと忘れない。
本当にありがとう

では、ここからは追記という形でどのような思いでこの第2部「遠い彼方へ消えた願い」を描くことになったのかをお話しする。




ある人が泣いていた、何故泣いているのだろうか?
その人は、その少し前まで映画を観ていた。
ラブストーリーの映画だった、しかしそれは報われない愛の物語だった。

主人公の少年が、高校生になって初めて出会った少女、2人は少しずつ交流を深めていった。
デートもした、一緒に遊園地に行ったり映画を観たり食事をしたりもした。
そして、交流を深めるうちに愛し合うようになった。
やがて、高校卒業すると2人は離れ離れになり、遠距離恋愛になる。
独身生活を始めた彼は、とある中小企業で働く。
でも、彼は手紙やメールで離れた彼女と交流を続けた。

数年後2人は再会し、婚約を結ぶはずだった。
それをある悲劇が襲った。
彼女は余命半年の不治の病を患っていたのだった。
それは、彼女の体の自由をも奪い、苦しめていった。
彼は、必死で彼女を助けて欲しいと懇願した、そして彼女のために自分のいかなる犠牲も省みなかった。

しかし、それも空しく半年後、彼女は帰らぬ人となった。
ずっと信じて頑張ってきた、その日が来るまで仕事に精を出し自分のためだけじゃなく、人のために頑張り、その見返りとして独身生活を支えるための資金を受け取り、そしてまた仕事に精を出した。
そんな生活を続ける中で、実績を重ね、その上に自分の新しい幸せを得るならそれは誰もが納得し見守っていた、だから神はそれを祝福するはずだった。
なのに、その結果がこれである。

映画が終わって、泣いていたその人は劇中ではどんな心情だったのか?

私が思うに、その人はもう我を失っていたのだ。
その人は、劇中で病に苦しむ彼女を助けて欲しいと泣いて神に懇願していたからだと思う。
この話は、以前私がG-Fac.プロジェクトに参加して楽曲を手がけた「君にサヨナラ」に関するエントリーで少し話したがそれと同じである。
そこにあるのは、人の幸せを願う思いがあったからだと思う。
そう、何一つ汚れのないピュアな心が。
それこそが、人間の良い所であると思う。

この「遠い彼方へ消えた願い」という作品は、そんなスクリーンやブラウン管で隔離された世界を一つの世界に融合してそれを見る側から捉える形で描くことから始まった、そしてそれこそが「第2部」として存在する意味である。第1部が劇中のストーリーで第2部がそれを観る者、それを2部作として1つの世界に統融合することが、このプロジェクトのコンセプトだった。
しかし、ここで書いている叶わない幸せの話は氷山の一角に過ぎない。
何故なら、人の生き様は様々な犠牲の上に存在しているからである。
犠牲になった存在、それにも未来があった、欲していた未来があった、それを犠牲という形で断ってしまったのだから。

だけど、この作品は敢えて「人の幸せ」という形で描いてある。
そして、人であるが故の過ち、悪行、争いの上の犠牲や人であるが故の病などから、主人公のルカが「神に問う」という形で「人の悲しみを共有する」というコンセプトで描いた。

この作品では、ルカは人の幸せを目の当たりにすると笑顔になり、逆に人の不幸を目の当たりにすると涙を流すという設定だ。
誰もが持つ感情そのものである。
そして、幸せのために神に祈りを捧げ続けた、それだけに幸せを得られない人々の姿に愕然とし、神に問い始める。
「私たちが一体どんな悪いことをしたのか、私たちは幸せを得るだけの条件を満たしたのに何故幸せが成就する手前でそれを奪うのか、それとも私達に何かをさせようとしているのか、争いや略奪や蹂躙、そしてそれをさせることを裁くのかさせているのか?」

それが、ルカの悲しみであり、体の中に「悲しみ」という心の苦しみを溜め込んでしまう結果となってしまったのである。

そして、ここで事実上の第2部は終り、ミクとここで出会うことになる。
第1部の主人公と第2部の主人公はこうして出会うことになるのだ。

ミクは、人前では常に人に気に入られる自分で居続けた。
いや、それを演じていたに過ぎなかったのだ。
だから、愛する人を結婚目前で失った悲しみを人前で隠し通していた、しかし結局人間であるがゆえにそれはどこかで精神的リスクをもたらしていた。
それは、もはや抑え切れなくなっていたのだ。
そしてルカは人の悲しみを共有する一方で自分の幸せを求めようとしなかった。
人の幸せだけのための自己犠牲を選び続けたのだ。
しかし、彼女を笑顔にする光景はなく、それは彼女にとって精神的リスクをもたらしていた。

だから、2人はこうして出会った時直感したのだ。
互いが、あの人ならこの気持ちをきっと受け止めてくれるのだと。

そして、ミクはルカに飛びつき、ルカはそんなミクを優しく抱きこんで二人は堪えていた気持ちを決壊したダムから流れ出る水のように涙を流しながら一気に解放したのだ。
その時の触れ合う2人の肌の内部には36度の体熱が篭もっていて、その熱が互いの体に伝わるのだ。
2人は互いにその温もりに包まれていった、その温もりは2人に安らぎを与え、固まっていた心(人前で別人を演じるミクと人の幸せのために常に自己犠牲になるルカ)をも溶かし合ったのである。
これを機に、ミクは人前でも自分に正直になり、ルカは人だけではなく自分の幸せを求めることに再び目覚めたのだ。心に詰まりすぎた悲しみを受け止めてくれる場所はもう殆どない時代、そんな中ではこうして受け止め合う相手がいる事はとても心強いことだろう。ミクの悲しみの受け皿になったルカ、ルカの悲しみの受け皿になったミク、作品内では、ミクがルカに「悲しくなったら泣いてもいい?」と聞くとルカは「受け止めてあげる、私の胸で」とミクの願いを受け入れるように言い返している。しかし、それは逆の意味も兼ねている。ルカが悲しくなったらミクが受け止めてあげるということだ。

そう、幸せを再び得る長く険しい道を歩むとき、途中に何らかの一区切りが必要なのだ。その一区切りがこの「遠く離れた幸せ2部作」の答えである。

正直に言うと、私もそんな存在をどこかで求めているのかもしれない。
泣ける場所がトイレの中か数少ないかけがえのない人しかないようなこの世で前者しかない私は、勿論、私だけじゃないのは十分分かっている。

そんな意味でも、第1部で「人前の自分と本当の自分」、第2部で「感情の共有」というテーマをこうして1つの「幸福」というキーワードの元に描いた訳である。

最後に、
争いなき本当の幸福が皆にあらんことを…
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tags : 幸福 ミク ルカ 

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夢永美朱

Author:夢永美朱
趣味は映画・音楽鑑賞(制作)とテレビゲームです。
ニコニコ動画で「夜色P」というP名を命名して頂きました。
宜しくです。

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