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鏡音リンはこんなにも美しかった、リン第1弾「凜」

VOCALOIDオリジナル曲制作秘話



好きな存在というと、それに対して注ぐ愛情というものは並大抵のものとは格段に違う。
その好きな存在をイラストに描いてみたりというのはまさにその例である。
ボーカロイド曲を作るようになってからというもの、ピアプロには日常茶飯事の如く出入りしていた。
しかし、使用しているボーカロイドのキャラクターとは無関係だとなると、そこに混乱が生まれる。
「このキャラとても素敵だ、でもそれを使うための説得力を持ち合わせていない、どうしよう」
つまりはこうである。
そのキャラクターはボーカロイドなのだが、そのキャラクターのボーカロイドを持っていない。

それが私の場合、鏡音リンだったというわけである。
過去に公開したボーカロイドの曲は、初音ミクと巡音ルカのみである。

それでは、何故この時期なのか?
初音ミクAppendが話題をかっさらっている時期に、Appendではなく鏡音リンなのか?
確かに、いつかはAppendをやりたいがあれはあくまで初音ミクの拡張である。
それに対して鏡音リンは別物である。
発売当時は、使いにくさが目立ったような雰囲気だったが既にACT2リリース後ということもあり、考えてもよかった。
では何故、鏡音リンなのか、全ては1枚のイラストから始まった。

成長鏡音!(座敷ウサギさん作)

ちなみにこの人とは以前にも「呪界」の1シーンで「暗い森のサーカス」のイメージイラストの拝借で世話になった。(YouTube版ではサムネイルにもなっている)
本来は、鏡音リンは14歳の天真爛漫な女の子である。しかし、私の解釈は既に違っていた。
成長リン、年は10代後半で体も成長している姿であり、それが私の鏡音リンのディフォルト像である。
当然、ピアプロ内をいろいろ巡っているうちに、そんな魅力ある姿に描いたリンの姿を沢山見るようになり、それによって徐々に想像していた鏡音リンの肖像が美しさを増していった、そしてそれはピークへと達していた。
もはや、鏡音リンに絶対に無くてはならないのは「美しい」というキーワードだけだった。
それは、初音ミクと巡音ルカの上に立つための「美」ではない。愛されるための「美」なのである。
そして、とうとう鏡音リン・レンが仲間入りし、鏡音リンのオリジナル作品の制作を開始したのである。

鏡音リンのオリジナル作品、その第1弾として選んだのは何と「全裸の歌姫」。
何故全裸なのか、実はこれでなくてはどうしても描けなかったことがテーマとなっていたからである。
大抵、「全裸」となると誰もが条件反射的にこのイメージを瞬間的に思い浮かべていただろう。

「卑猥」というイメージ

それだけ、裸というのは根強い偏見があるが、今作はそれに疑問を呈しているというのもある。
そもそも、裸とは何なのか、私はこう考えている。

「偽り無き真実の姿」

そして、衣服で覆い隠された「聖域」という「美」、そして「隠さない」というまっすぐな意思である。
このキーワードこそ、鏡音リン作品の出発点にしたいということだけは絶対に譲れなかった。
しかし、そんな偏見もあってかビジュアルでその姿を描ける人はそういないだろうし、それゆえにこの作品のクリップ化は不可能といっても過言ではなかった。
しかし、その不可能を可能にすることが出来た、貴重な絵師様の助力によって。
それは、シンデレラのガラスの靴のような奇跡ともいえよう。

今回、このメインビジュアルを、みつはち8さんに担当してもらった。
そして綿密に連絡を取りながら試行錯誤を繰り返して、そしてとうとうメインテーマとなった「裸のリン」が完成した。
そうして、奇跡の完成を果たすことができたのである。
本当に涙が止まらなかったのだ。シーンのイメージに忠実かつ、私の想像していたクオリティをはるかに凌ぐほどの美しさ、本当に嬉しくてたまらなかった。

ただ、クリップ制作も一筋縄ではいかなかった。
これまでよりも拡大縮小機能をふんだんに使ったのだが、オブジェクトを拡大し過ぎると手ぶれ現象がおきたりなど予想外の結果が常に襲いかかった。
ビデオフィルタの使い方といい、スクロールのコース設定といい、なかなかこちらの思惑通りに動いてくれなかったというもどかしさが苦悩となっていた。
結局、ズームの数値を少々抑えて妥協する道で決着を図ったのだった。

クリップ制作の話が先行してしまったが、ここからは一部クリップ内での表現を兼ねながら曲の方の話に移ろうと思う。
今作の曲は、過去にもあったがモデルとなった曲がある。
その曲なのだが、アニメ「おおかみかくし」の「大鎌」という曲である。
神堕としの儀のシーンで流れるのだが、個人的にちょっとした癒し的な感覚を覚えた。
とても、殺しのシーンとは思えないほどだった。
実際、この曲と同じBPM75に合わせて「」という曲を制作していった。
そして、曲の中で最も強調したかったのが、「好きよ」という歌詞を心の奥底から声にして出すということだった。求愛の言葉の強調が、この曲の重要要素の1つであった。
そして、それをさらに美しく表現するためにしたのが、その「求愛」を歌う姿を美しさを極めた肌を全てさらけ出したいわゆる全裸姿にするという表現だった。
そして歌詞の一部に、「裸」「纏わない」「寒い」というワードを入れて裸姿を表現した。
ちなみに寒いという表現は、クリップではリンは浅い水に足を入れているが、この水は冷たい(といっても、血行を阻害しない程度)という設定になっている。お湯なら湯気が出ているがそれが出ていない時点で水であることは容易に推測できるだろう。
そして、リン自身もその水に濡れた姿になっていて、足元にはその体や頭髪等から滴り落ちた水滴が足元で波紋を描いている。
そして、歌が進むにつれて好きという真っ直ぐな心はさらに強さを増していき、ただでさえ汚れの無い心はさらに美しさを増していき、「完全なる真実の心」へと昇華していく。
クリップでリンの体に金色の光のオーラがかすかに見えている、これは絵師様のアイディアなのだがこの部分を白に変化させるという案を思いつき、絵師様に依頼した。
そう、オーラの光を白にすることで、「聖なる光」を表現したかったのだ。
そうすることで、いかに「偽りのない求愛」というものであるかを印象付けたのだった。

そして、この曲では前代未聞の新しい試みとして、「意思疎通シチュエーションシーン」を設定してある。
リンの歌詞は、視聴者に対して問いかける意味で歌われる、これに対して視聴者側はどんな答えを返すのか?
画面越しにリンと一緒にミュージカルを演じてみるのもよし、リンの問いに普通のセリフで返すもよしといろいろあるのだ。
ただ、制作者の私としてはポジティブな返答を期待したい。
特に、リンが好きなのであれば返す言葉はきっととても美しいものになると思う。

以上がこの曲にまつわるエピソードである。
尚、同日公開した2作目の「Virgin Naked Heart」は、次の機会に書こうと思う。
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tags : 鏡音リン  全裸 

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夢永美朱

Author:夢永美朱
趣味は映画・音楽鑑賞(制作)とテレビゲームです。
ニコニコ動画で「夜色P」というP名を命名して頂きました。
宜しくです。

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